MIWA製のディンプルキーが故障して回らない
こんにちは鍵屋KOロック「ケーオーロック」です☆
まーじーで、グーグルビジネスプロフィール「グーグルマップ」が復旧しません!電話できないためサポートに10回以上メールしましたが、自動返信メールが届くだけで2ヶ月経った今も完全スルー。
既存のページを削除して新しく作り直そうかとも思いましたが、停止中だと新しいのを作っても停止になるそうで…
ホームページからのイモビ案件は順調ですが、通常案件が弱くて相方スタッフに頭が上がりません!
とまあそんな感じなので、今回は通常案件の1つである【鍵の修理】について詳しく紹介✍通常案件もSEO対策頑張ります!
まずは最近の現場で、玄関ドアからシリンダー「鍵穴」を取り外した写真がこちら。
美和ロックは関東では主流メーカー
今回の現場では美和ロックのディンプルシリンダーが使われていたのですが、美和ロックは関東で最も普及している鍵メーカー。
僕の実家も今の家も美和ロックがついてます。近年はリクシル(トステム)・三協立山・YKK APなどのサッシメーカーさんとコラボしている製品が多いです。
ちなみに仲良くさせて頂いている関西在中の鍵屋さんの話では、『関西では圧倒的にGOALが普及してるでー。本社が大阪にあるからかもしれんな。』とのこと👀
他のエリアがはどうなのかよく分かりませんが、少なくとも美和ロックは全国どこでも使われているほどの最大手。
美和ロックのメリットとデメリット
メリット
そんな鍵メーカーの最大手である美和ロックですが、メリットは何と言ってもセキュリティの高さでしょう!ここは間違いなく世界トップレベル!
美和ロックはディンプルシリンダーはもちろん、普通の鍵として有名な「U9シリンダー」もピッキング対策や破壊対策が施されています。
一昔前に使われていたディスクシリンダーはピッキングも破壊も弱いですが、廃盤としてもう生産販売されておりません。
デメリット
そんなセキュリティ世界トップレベルの美和ロックですがデメリットもあります。それが耐用年数。
ドリルなどの破壊による耐久性は高いのですが、経年劣化による塵や汚れの影響を非常に受けやすい。
もちろん購入してすぐに壊れるってことはありませんが、今回の現場は築8年で左右どちらにも全く回らないほどでした。引っ掛かりの症状が起きたのは約1年ほど前とのこと。
一般的に鍵を挿して回すタイプの鍵の寿命・鍵の耐用年数は約10年と日本ロック工業会(JLMA)が定めていますが、10年未満で全く回らなくなったシリンダーを過去にもたくさん見てきました。
もちろん設置場所・使用頻度・使用方法・メンテナンスの有無などで鍵の寿命は大きく変わりますが、美和ロックのディンプルシリンダーは内部の部品が精密過ぎるが故に汚れの影響を受けやすいように思えます。
※鍵の寿命約10年は【錠を適切に保守・点検することにより、安全上支障なく使用することができる標準的な期間】として定められているため、メンテナンス0で不具合が何も起きないという意味ではありません。
シンプルな作りほど耐用年数は長く、精密な作りほど耐用年数は短い。
メリットで触れた廃盤のディスクシリンダーは寿命が鬼のように長く、30年以上前の物でも普通に使えたりします。しかしピッキングで簡単に開けれてしまう。
鍵の本来の役目は【開かなくすること】なので、役目を守るために精密化(防犯力が向上)し、寿命が短くなるのは仕方ないのかもしれません。
※電子錠の耐用年数は約7年と定められています。
鍵が回らなくなった場合の対応方法
お客様での修理方法
弊社のような鍵屋を呼ぶ前に、お客様ご自身で簡単にできるメンテナンス方法をご紹介。
OK行為
今回のMIWA含め、鍵メーカーはGOAL・ALPHA・SHOWA・WEST・YANAI・KABA・AGENT・iNAHO・ロイヤルガーディアン・マルチロック・NAGASAWAなど物凄くたくさんありますが、どのメーカーにも使えてお客様で手軽にできる対応方法が「パーツクリーナー(速乾性)」。
パーツクリーナー(速乾性)は金属の洗浄に強いスプレーで油落としとしても使えます。基本的にどこのホームセンターでも¥200円〜¥400円ほどで購入できます。
こいつを『ブシャー』と鍵穴に吹きかければ油を出さずに洗浄できます。分解しないため完璧に洗浄できる訳ではありませんが、これだけでもかなり汚れを落とせます👍
ただし強力な油落としの役割もあるため、洗浄する際はティッシュや布で滴る液体をすぐに拭き上げることが重要!拭き上げずに放置するとドアの色が変色し、元に戻せなくなる可能性があります。
あくまでも自己責任でお願いします。
NG行為
逆に決してやってはいけないのがKURE5-56などのCRC シリコンスプレーの使用。
家に入れず本当に困っていてこの一瞬だけでも鍵が開けば!って方は後々の新品交換を踏まえて使用しても良いかですが、今後も使用するのであれば油系は鍵穴に厳禁。
※この一瞬だけでも!って方も安全且つ効果の高いパーツクリーナーがお勧めです。
油をさすとヌルヌル効果で動きが改善するように思えますが、汚れが付着しやすくなりますし時間が経過すると油も固着していき最終的に全く回らなくなります。
間違いなく鍵の寿命を縮める行為です。
シリコンスプレー等の油系を推奨しますって鍵屋さんもいらっしゃいますが、弊社としては理解できません。
弊社(鍵屋)での修理方法
他の鍵屋様がどのような修理方法を行うか分からないため、ここからは鍵屋KOロックでの対応方法をご紹介。
分解&洗浄
弊社でまず1番最初に行うのは分解&洗浄。シリンダーからコアを抜き取り、そこから更に細かく分解して洗浄します。
MIWA製ディンプルシリンダーはバネの戻しに癖があるため、写真の状態まで分解すると一般の方では戻せないと思います。真似しないで下さい🙇
ちょっとした汚れが原因であればこの分解&洗浄で大抵は綺麗に動くようになりますが、固着した油汚れや摩耗が原因の場合は改善しません。
今回はお客様にお借りしたキーで確認したところ、摩耗が起きていることも判明。今回のMIWA製PSシリンダーは8枚のタンブラーが入っているのですが、右から6番目のタンブラーが摩耗して切り欠きの位置が若干ずれています。
※1番左、右から8番目のタンブラーは別の部品が邪魔で見えなくなってます。
ほんの僅かに思えますがこれだけずれていると鍵を回す際に引っ掛かりが起きます。
またこのまま使うと摩耗が進行し、最終的に回らなくなる可能性が非常に高いためお客様に説明した上で除去することにしました。
摩耗した部品の除去や交換
摩耗したタンブラーを抜くためにはバネやタンブラーなど1つ1つ地道に固定棒から外す必要があります。
摩耗しているタンブラーが右側の方ならまだ少しで済みますが、今回は右から6番目のため15個の小さい部品を外してようやく辿り着けます。
辿り着いたら摩耗したタンブラー&バネを取り除き、最初の状態まで戻って固定すれば除去完了です♪ちなみにタンブラーを除去した状態からの固定が最も大変💦
固着した油汚れが酷い場合は全ての部品をバラバラにし、1つ1つパーツクリーナーで洗浄していきます。
しかし固着し過ぎてどうしようもない場合や、部品が割れたり破損している場合は新品交換が必要です。
下の写真は過去に修理案件で遭遇したシリンダーですが、油が完全に固着して酷い状態になっていました。このレベルだと洗浄の限度を超えているため、弊社では交換をご案内させて頂きます。
費用・作業時間・対応エリア
鍵屋KOロックが行う鍵の修理に掛かる費用・時間・出張エリアは以下の通りです。
●費用:総額¥8,000円〜¥15,000円+税
●作業時間:平均約10分〜1時間
●出張エリア:千葉県|茨城県|埼玉県の一部
※鍵のメーカーや種類(刻みキーorディンプル)・出張エリア・夜間早朝で費用に幅があるため、確定金額は電話にてお問い合わせ下さい。
※鍵の修理に関しては東京都内や遠方出張に対応しておりません。
現場に行くまで読めないことも
鍵の修理と一言で言っても複雑なパターンがいくつか存在します。
鍵穴「シリンダー」では無く錠前ケースが故障不具合を起こしていたり、ドアの傾きが原因だったり、受け金具「ストライク」の位置がずれていたり。
換気製を付けていたのが原因だったり、小石が挟まっていたのが原因ってパターンも幾度となく経験しています。多くの鍵屋さんが経験済みと思います。
そう、鍵の修理は行ってみなければ分からないことが多いのです。
よって弊社では電話で症状を聞き事前にお見積り金額を案内させて頂いておりますが、実際の状況次第ではお伺いしても対応できなかったりお見積り金額が異なる可能性が少なからず御座います。
また鍵の寿命として設定されている約10年を経過して故障した場合、修理してもまた別の場所で不具合が生じる可能性があります。新品交換も視野に入れて下さい。
修理はあくまでも修理であり、新品交換に勝る修理はありません。
悪徳業者にはご注意ください
最後にご注意頂きたいのが悪徳鍵屋の存在。
下のリンクは過去に弊社が経験したことを書いたものですが、業者によっては分解方法を知らなかったり修理できなくても超高額請求をしてきたりします。
過去の記事→他の鍵屋さんが3日前に修理した現場に出張
電話で料金を全く案内してくれない場合、洗浄で直った場合の上限金額を事前に聞くことをお勧めします。
修理案件は実際に見てみないと分からないのも確かなので難しいところですが、本当に悪質な業者は故意に壊して新品交換に無理やりもっていきます。