こんにちは、出張専門鍵屋KOロック「ケーオーロック」です!
まず、ちょいと私(小川)が風邪をこじらせまして、しばらくお休みを頂いております。よって電話対応&現場対応は現在相方スタッフのみ!
もう数日で治りそうですが、それまではお手柔らかにお願いします🙇
さて今回は、ちょいと前にXに投稿した超超超年代物ベンツのキー作成についてです✍
全てが別々の鍵
全体写真だけ撮り忘れたのですが、メーター周りはこんな感じ。

この年代物のベンツを購入したのは約10年前らしいのですが、そこから鍵を紛失してずっと放置してたそうです😅
錆びすぎて運転席の床も抜けて地面が見えてる状態。作業気をつけなければ…
ちなみに鍵穴(シリンダー)はイグニッション・ドア・給油口・グローブボックスとありますが、全て違う鍵だったとのこと。
旧車・クラシックカーの鍵作成は過去にも何台かやっていますが、鍵が別々のことが多いです。最初からそういう仕様なのか、途中壊れて交換された過去があるのかは不明です…
今回は、エンジン始動に必要不可欠となるイグニッションキー作成でご依頼頂きました🙇
イグニッションキー作成の流れ
イグニッションシリンダーをアップで撮影した写真がこちら。

中の構造は外車の旧車で稀に見掛けるピンシリンダーでした。あとまた外車特有でキーウェイがきつい💦
ピッキングで回るか確認
最低でも約10年間は放置されていたとのことなので、まずは鍵穴が生きているか実際にピッキングして確認します。
結果、イグニッションシリンダーは室内にあるためか問題なし!スムーズに回ってくれます!

鍵穴は生きてます👍
ブランクキーの特定
お次はベンツのイグニッションシリンダーに合うブランクキーを決めるのですが、お客様がネットで純正ブランクキーを取り寄せして下さっていました☆
1本…
この1本を失敗するのが怖かったので、まずは弊社で持ってるブランクキーで鍵を作り、完成したらそこからスペアキーとしてお客様が準備したブランクキーを削ることに。

で、今回マッチした型番は【H696番】。GOALというメーカーのスペアキーを作る時に本来私用するブランクキーですが、キーウェイがこれ以上なく一致しました!
※正確にはH696番だともしかしたら長さが足りないかもです。後で触れます。
段差を読んでキー作成
使用するブランクキーを決めたら、実際に段差データを読み取りつつ優しいインプレッションで鍵を作っていきます☝️
シリンダー側が強ければある程度インプレッションに力を加えても問題ないのですが、今回のような年代物の鍵穴は本当にすぐ壊れるので出来る限り優しく扱います。
で、何度か削ったところで急にカクン!スムーズに回る鍵が完成しました🙌

H696番だと長さが足りない?
回る鍵が完成したら、お客様が準備して下さった純正ブランクキーも削って動作チェックをしたのですが、差があることを発見!
H696番も純正ブランクキーも回転する動きは全く一緒なのですが、1度回してから再度OFFにして鍵を抜く時、純正ブランクキーだけシリンダー付近で『カコン』という手応えと音が鳴ります。
純正ブランクキーの方が単純にキーが長かったので、キーの先端が何かの部品を動かしているのかもです。
エンジン始動まで確認できればこの『カコン』が必要か否かが分かりますが、車を復旧させるのにかなりの月日を費やすとのことなので2パターンの鍵をお渡しして終了です🙇
ドアキー作成の流れ
元々はイグニッションキーの作成のみでご依頼頂きましたが、せっかくならとドアキー作成も追加でご依頼頂きました。ありがとうございます!
しかしここからが地獄でした😱
運転席側とトランクは鍵穴が壊れてる
まず、ドア系は運転席・助手席・トランクと鍵穴が存在するのですが、運転席とトランクは中のタンブラーが埋まって出てこない💦洗浄しても無理…
助手席側だけでも使える鍵が出来れば良いよ!とのことから今回は助手席側のみ回る鍵をつくることに。
ちなみにドア系は「ディスクシリンダー」が採用されていたため、作成方法は国産車とそこまで変わりません。
純正ブランクキーが無いのとデータが無いだけで、ここらの作業は得意分野であります!
ブランクキーはM402番
ブランクキーは【M402番】が丁度良い感じでした。それなりの加工は必要ですが💦
ちなみにM402番は、私が困った時にいつもお世話になるホンダバイクのブランクキー!これだからホンダバイク大好き🥺

回るドアキーは完成したが
必要なデータを読み終えて削ったところドアキーもスカスカ回るように!

しかし鍵は回っていますが施錠解錠用が出来ていません。
何が原因か調べてみたところ、内部のロッドも錆びつき固着していることが判明💦
力いっぱい回せば施錠解錠できますが、あまりに錆びついているため力を入れ過ぎるとキーが捻れてしまいます。
ただここに関しては後日お客様がバラして掃除するとのことになり、キー数本お渡しする形でご了承頂きました💦
何年も乗っていない旧車は難しすぎる
過去にも旧車やクラシックカーの鍵を0から作ってきましたが、そもそもマスターキーがあっても使えないレベルまで劣化してしまうと簡単にはできません💦
お客様からすると『使えれば何でもOKよー』なのですが、今回は回る鍵を作るのに合計6時間費やしました。それでいて回るものの使える状態ではありません。
最近年代物の外車は1日掛かりが当たり前になってきているため、今後は値上げするかもです。なかなか採算が合わないのです😭
費用・作業時間・エリア
まだ値上げ確定が決まった訳ではないため、料金据え置きで掲載しておきます。
出張費&夜間料金
- 千葉県柏市と流山市は出張費¥0円
- 上記以外の千葉県,茨城県,埼玉県は弊社(柏市西原)から1kmにつき¥100円+税
- 夜間(21時以降)は別途¥5,000円+税
※出張費は片道分のみ掛かります。往復分ではありません。
作業費(部品代込み)&時間
●外車の刻みキー作成
作業料金:¥25,000円+税
作業時間:平均30分〜1日
出張対応エリア
基本的な出張エリアは千葉県・茨城県・埼玉県の一部ですが、今回のような激レア車両だと対応している鍵屋さんが少ないため、別途出張費(1km¥200円+税)を頂戴できるのであればその他近郊も頑張ります!
今後もうちは情報載っけます
前回ブログで書いた【情報の開示】についてですが、もう気にすることなく今まで通り書いていくと決めました。
他社は他社でうちはうち!
防犯的に相応しく無いと思った内容は当たり前にアップしませんが、今回のようなブログは何年先か何十年先になるか分かりませんが、いつかきっとどこかの鍵屋さんのヒントに繋がると思います!
皆で技術高め合おうぜ!!!






